遠征記 2004/1/24-30 日本縦断(北陸/山陰/九州/岡山)
(2004/02/01記)

 再び日本縦断をしました。
 目的は、日本海側や九州、山陽・東海道新幹線、東北線などの位置情報拾いと岡山の訪問です。
 ルートは、「弘前(奥羽本線、羽越本線、北陸本線、小浜線、山陰本線)小倉(日豊本線)鹿児島(鹿児島本線)博多(新幹線)東京(東北本線)盛岡(新幹線)八戸(東北本線、奥羽本線)弘前」です(計4,387.2km(営業距離)。本州区間は2003年03月の熊本旅行時と反対廻り)。

 途中の岡山県では某廃人さんの案内であちこち訪問させていただきました。

 また、位置情報ログを蓄積・編集してくださったG県の某廃人さんとログのバックアップをとってくださったM県の某廃人さんにはいつもお世話になっています。

 協力・援助・指導してくださった廃人さん方に対し、この場を借りて感謝申し上げます。

訪問年月日記        事
2004/01/24

 日本海側ではここ1週間ほど大雪のため、北陸や山陰などでJRのダイヤが乱れています。
 東京廻りだと楽に行けますが、それだと日本海側の位置情報を拾うチャンスを逃してしまいます。
 ふと、「1日早く出発すればなんとかなるのでは…」という気になり、あたふたと出かけてしまいました。

北緯40.31.18東経140.34.13青森県南津軽郡大鰐町大字大鰐
北緯40.31.15東経140.34.17青森県南津軽郡大鰐町大字大鰐
北緯40.31.18東経140.34.20青森県南津軽郡大鰐町大字大鰐

 真ん中の位置情報は、セクターがちょうど大鰐駅方向を向いています。
 上は大鰐駅入線前に、中は停車中に、下は発車後にそれぞれ拾えました。

北緯40.28.56東経140.37.58青森県南津軽郡碇ヶ関村大字碇ケ関
北緯40.28.57東経140.38.00青森県南津軽郡碇ヶ関村大字碇ケ関
北緯40.28.51東経140.38.00青森県南津軽郡碇ヶ関村大字碇ケ関

 ここも「大鰐」と状況がよく似ています。  真ん中の位置情報を発信するセクターが碇ヶ関駅方向のようです。  やはり、入線前、停車中、発車後にそれぞれ拾えました。

 移動受信で3個全部を拾うのは通常は困難ですが、中にはこのように3つのセクターを通過するため位置情報を3個とも拾えるケースがあります。

北緯38.27.52東経139.15.30新潟県岩船郡粟島浦村内浦
 新潟県岩船郡山北町の「笹川流れ」付近では、日本海に浮かぶ「粟島」の位置情報をラクに受信できます(推定飛距離:24km)。
 羽越本線沿いの基地局が手薄らしくて何回も(ときには感度3で)飛び込んできます。

 弘前発は12分遅れましたがその後は順調で、新潟には3分遅れただけで到着しました。

2004/01/25

 長岡市と柏崎市の間にはけっこう住宅があるのに、依然として大穴(大規模な圏外エリア)が残っていました。

 富山で途中下車し、駅前を調査したら、アンテナだらけです。

北緯36.41.52東経137.13.01富山県富山市明輪町
 駅舎の低い屋上に見慣れたアンテナを見かけ、思わず口元がゆるみます(^o^;
 駅舎や隣りの富山地鉄ビルの地下は、この「明輪町」でカバーしているようで、場所によっては多少感度が落ちます。
 ということで、ここには屋内局はないようでした。

 どこにでもあるDDI-Pocketですが、立ち位置が悪くて真ん中のアンテナは避雷針と重なってしまいました。

 DDI-Pocketの高感度指向性アンテナ。

 au。

 これもauみたいですが、よくわかりません(^^;
 リング直下のデカイ円盤が特徴的ですが、こっち(西日本)にはよくあるようです。

 J-PHONEのようですが、どこの駅(敦賀か東舞鶴)だったかわからなくなりました(^^;
 マイクロ鉄塔+リングという形態は、西日本にはよくあるようです。

 途中で最大20分の遅れを出し、福知山には15分遅れで到着しました。

2004/01/26

 寒空にそびえる三角鉄塔は、DoCoMoのようです(JR車窓から)。

 豊岡に着いたらそこで足止めを食らいました。昨夜来の大雪で山陰線はマヒしているようです(汗)。

 降りしきる雪の中、豊岡駅のホームから眺めるとなんかヘンテコな5本槍のアンテナがかすかに見えます。
 もしかしたら電波監視用ではないでしょうか…

 さて、乗車予定の07:45発浜坂行きといえば、
 「まだ入線の放送がありません」
 とかなんとかわけのわからないアナウンスが繰り返されるだけです。

 さんざん待たされた挙句、「07:45発浜坂行き」の表示はホームの電光掲示板からす〜っと消えました。
 どうやら、車両のやりくりがつかなくて間引かれたらしいのです。
 こうして、鳥取11:18発「Sまつかぜ3号」に接続するはず(電光掲示板に明示)の07:45発浜坂行きは、なくなってしまいました(唖然)。

 次の08:16発は浜坂のだいぶ手前、香住が終点ですが、こうなりゃ行けるとこまで行くしかありません。

 08:16発はまもなく入線し8分遅れで発車しましたが、城崎で止まったきり動かなくなりました。
 「隣りの竹野駅が雪でポイント不転換になっているため、ラッセル車で雪かき中。ラッセル車が戻りしだい発車予定」だと。

 絶え間なく降る雪にホームの屋根には約50センチの雪が積もり、進行方向の線路も少しづつ雪で埋まっていきます。
 今日中に小倉にたどりつかないと九州一周はできなくなりますが、もはや「マナイタの上の鯉」の心境です。

 やがて、列車は雪に埋もれた竹野駅に到着。
雪は止み、青空になってきました。

 けっきょく、香住には70分遅れで10:10に着きましたが、そこから先は「豊岡からの列車が来るのを待つしかないがその列車は40分以上遅れてる」とか(ぼう然自失)・・・

 さらに20分以上遅れを増すと万一の遅延対策にと考えていた鳥取13:57発「Sおき5号」にさえ接続できなくなります。

 駅員に聴くと「浜坂から鳥取までは順調に動いている」と言うので、ハタと思いついて浜坂まで約20kmの区間を強引にタクシーでつなぐことにしました。
(何がなんでも今日中に小倉に行くぞ〜)


(走行中のタクシーから)

 途中、17年ほど前に強風で列車が落ちた余部鉄橋を廃見しながら、40分で浜坂に着きました(\6,300)。

 その後は雪も殆どなく、順調に乗り継ぎすることができました。

北緯34.24.00東経131.07.47山口県大津郡日置町大字日置上
北緯34.24.03東経131.07.44山口県大津郡日置町大字日置上
 宇田郷駅を出てまもなく「00-47日置上」を受信しました。
 そういえば、昨年の熊本旅行時に「日置上」を遠距離受信したのはここらへんだったのかもしれません(推定飛距離:43km)。

北緯33.54.07東経130.43.52福岡県北九州市若松区大字頓田
 長門二見駅を出たらまもなく、早くも北九州市の位置情報を受信してしまいました。
 熊本旅行時には受信していなかったような気がします(推定飛距離:41km)。

 小倉には定刻の23:25に着きました。
 当初予定が17:44小倉着ですから、5時間41分&\6,300のロスでした(ふぅ…)。

2004/01/27

 通過したことのない路線が少なくなった今となっては(と言っても幹線だけの話ですが)、小倉から大分・宮崎・鹿児島を経由して熊本へ向かう路線(日豊本線、鹿児島本線)は新鮮でした。

 ここは、位置情報の投稿例が少ないこともあって何が出てくるか予想できません。
 移動受信は、そんな情報不足の状態が一番わくわくします(^^

 さて、大分・宮崎の県境と宮崎・鹿児島の県境は想像以上の山間部でして、紅葉の時期には絶景でしょう。
 一方、この両区間の線路状態はローカル線としか言いようがなく、電車はノロノロ運転でした。

 鹿児島駅で発作的に途中下車し、西鹿児島駅まで調査しました。

北緯31.35.25東経130.33.31鹿児島県鹿児島市中町【山形屋】
 街中に「山形屋」(やまかたや)といういかにも年季の入った百貨店があり、客の入りも上々です。
 地下にはやはり基地局が入っているようでした。

北緯31.35.15東経130.33.25鹿児島県鹿児島市東千石町
北緯31.35.13東経130.33.19鹿児島県鹿児島市東千石町
北緯31.35.10東経130.33.23鹿児島県鹿児島市東千石町
 街中のビル屋上にJ-PHONEらしき基地局を発見しました。
 なんか、エントランスがついているようです。
 位置情報の出方からはまず間違いのないところだし筒は微妙に傾いていていかにもそれらしいのですが、他管内なのでイマイチ自信が持てません。

 ふとビルの足元を見ると、J-PHONEショップが入居しています。
 これで、J-PHONE基地局であるとの確信が持てました(^^

2004/01/28

(JRの車窓から)

 撮ったのは水俣付近だったと思います。
 海の色がきれいですね(^^

 熊本の位置情報を拾うのはほぼ1年ぶりです。
 見覚えのある地名がばんばん飛び込んできました。

 博多駅前では、位置情報の変化がおきていました。
▽変更
北緯33.35.21東経130.25.07福岡県福岡市博多区博多駅前一丁目

北緯33.35.21東経130.25.07福岡県福岡市博多区博多駅前

北緯33.35.18東経130.25.25福岡県福岡市博多区博多駅中央街
 博多駅前の地下街を調査したら、今となってはおなじみの基地局が目に飛び込んできます(撮影できなかったのが残念)。
白くて四角い箱(トンネル協会?)、三角形のでっぱり(白くて半透明の三角柱。J-PHONE?)、褐色ないし灰色の細長い箱(共用?)。
 ちなみに、この三角形のでっぱりは、新宿マイシティ地下のラーメンレストラン「日高」の入口天井にある基地局(J-PHONEの表示あり)とそっくりです。

 岡山には定刻に着いたので、さっそく地下を調査しました。

北緯34.39.48東経133.55.25岡山県岡山市駅前町【岡山一番街】
北緯34.39.43東経133.55.20岡山県岡山市本町【高島屋岡山店】
 【岡山一番街】と【高島屋岡山店】は地下でつながっていますが、位置情報は異なりました。

2004/01/29

 廃人さんの案内で岡山市近辺を訪問させていただきました。

北緯34.39.41東経133.55.11岡山県岡山市駅元町

北緯34.39.42東経133.55.19岡山県岡山市本町
 「駅元町」と「本町」の位置は、いくらなんでも近すぎます。輻輳対策でしょうか。
 筒は、相も変わらず傾いています。

北緯34.44.36東経133.50.59岡山県岡山市三和
北緯34.44.36東経133.50.55岡山県岡山市三和
北緯34.44.32東経133.50.59岡山県岡山市三和
 岡山空港の近くの高台です。左がDoCoMoで、右がJ-PHONEですが、ともに低い鉄塔です(J-PHONEの鉄塔は12.6m)。

 左側に見える2本の平べったい筒はPDCでその真ん中の筒はIMT-2000のようです。
 裏側にも同じ配置がありますが、ここからは一部しか見えません。
 右側に見えるやや上向きの3本の筒は、岡山空港を焼き尽くそうとしています。両脇がPDCで真ん中がIMT-2000のようです。
 こんな奇妙な物件は、初めて見ました(^^;

 この鋼管柱は、IMT-2000専用だそうです。
 ビル屋上だったら珍しくありませんが、地上にもあるとは意外でした。

 auの二重リングは、ずれています(同心円になっていませんが、これは青森県でもしばしば見られます。

北緯34.31.21東経133.53.49岡山県玉野市宇藤木
北緯34.31.18東経133.53.45岡山県玉野市宇藤木
 左側の筒は随分傾いています。

 あれま、こんなに傾けちゃって…いったいどこへ飛ばすつもりなのでしょう。

北緯34.31.37東経133.53.47岡山県玉野市宇藤木
 右のDDI-Pocketはいいのですが、左のJはというと、実はここからさっきの極端に傾いた筒のついた鉄塔がよく見えるのです。
 このへんは田園地帯なのに、とにかくJ-PHONEの基地局が多いそうで、廃人さんも不思議がっていました。

北緯34.30.24東経133.53.34岡山県玉野市木目
 PDCは筒(2本)で、IMT-2000はオムニとはこれいかに?
 見たことのない組み合わせです。

 谷間の道路沿いにあるDです(尾翼みたい)。
 付近にはわずかの住宅があるだけなので、道路専用なのでしょう。

北緯34.26.10東経133.47.52岡山県倉敷市下津井
 あらら〜、J-PHONEの10本槍とは、たまげたこと(^^;;
 下段の幅広い2本槍だけがIMT-2000で、上段の8本はPDCのようです。

 かの有名な瀬戸大橋です。
 ここから少し進んだところで四国の位置情報を受信させていただきました。
北緯34.21.41東経133.54.34香川県坂出市王越町乃生

北緯34.36.24東経133.54.23岡山県岡山市藤田
 J-PHONE8本槍の中にIMT-2000が2本混ざっていますが、どれでしょう。
 土台となっている横軸のカタチやアンテナの長さを比較すると見えてきます(IMT-2000のアンテナは長い)。
 「こんなのは、当地では珍しくない」ということでした。

北緯34.39.34東経133.55.19岡山県岡山市幸町【岡山ビブレ】
 最後に、廃人さんと一緒に【岡山ビブレ】を訪れました。
 地下で、見たことのない痩せた円錐形の基地局?を発見。感度3になっているFOMA携帯電話を見ながら廃人さんは、「こりゃ、FOMAの可能性がありますね」と一言。

 というわけで、なんとも廃な岡山訪問をさせていただくことができました。

 新幹線の博多・東京間は、トンネルが多いこともあって電波状態はおおむね不良でした。
 そんな中、静岡・東京間だけはトンネルも含め電波状態は比較的良好でした。
 新幹線対策の基地局があるとされるだけのことはあります。

 でも新幹線は、移動受信には不向きですね。
 位置情報の更新に多少の時間がかかるため、その間に別のセクター(または別の基地局)にハンドオーバーしてしまうことがよくあるからです。
 しまいには、「位置情報を更新できませんでした」だの「このサービスエリアではご利用になれません」だのといったメッセージが出てきたりします(イライラ)。
北緯東経を取得するためのウェブアクセスが遅いのも困りものです。停止時は約15秒ですが、移動時はそれ以上かかることが多いのです。
 いったんウェブアクセスすると圏外になるまで引っ張ってもまだハンドオーバーしないようですから、J-PHONE携帯電話は新幹線での利用には耐えられません。

 こんなときはアクセスが速いとされるDoCoMoがうらやましくなりますが、これはけっきょく通信技術の差ですかね(^^;

2004/01/30

 既出でも未出でもとにかく位置情報を受信し続けた結果、7日間の延べ受信件数は1,527件になりました。

移動受信のコツ

 でも、重複受信を避ける工夫はしています。
 同じ地名の位置情報が延々と続いたのち別の地名が出たら北緯東経を取得し、位置情報の最新履歴を1件削除します。
 すると、延々と続いていたさっきの地名が先頭行にきてその北緯東経が取得可能になります。
 この位置情報は地名は同じでも北緯東経が初回取得時とは異なることが多いので、無駄なウェブアクセスを避けるという観点からは効果的な方法だと思います。

 ただ、同じ地名の基地局が複数ある場合は、この方法では拾い残しがでます。
 折れ曲がった狭隘な谷間を走行する間いつまでも同じ地名が出現する場合は複数の基地局の存在が想定できたりしますが、平野部だとそんことは殆ど無理です。
 あとは経験と勘でしょうね(^^;


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