乗りつぶし 第18話 2011/1/19-21 湘南・伊豆
(2011/01/23記)

TurtleNeck「1月13日から1月25日まで大人の休日倶楽部会員パスの利用期間。2泊3日で乗りつぶしを兼ねて湘南や伊豆というのはどうだ?」
カミサン「もちろん行くとも。伊豆稲取のつるし雛、鎌倉の鶴岡八幡宮を見たい。あと、帝釈天、皇居外苑、東京ドームのキルト展も…」

 皇居外苑は、月曜と金曜が定休。
 伊豆稲取のつるし雛は、1月20日(木)から開催。
 キルト展は、1月21日(金)から開催。
 土日祝日は、混むかもしれないので、できれば外す。

 となると、1月19日(水)に皇居外苑と鎌倉とか湘南を、1月20日(木)に伊豆を、1月21日(金)に帝釈天とキルト展を見学するしか行程の組みようがない。

(乗りつぶし予定)
湘南モノレール(全区間:大船〜江ノ島)
小田急電鉄江ノ島線(藤沢〜片瀬江ノ島)
江ノ島電鉄(全区間:鎌倉〜藤沢)
JR伊東線(全区間:熱海〜伊東)
伊豆急行(全区間:伊東〜伊豆急下田)
伊豆箱根鉄道駿豆線(全区間:三島〜修善寺)
京成電鉄押上線(全区間:押上〜青砥)・金町線(全区間:京成高砂〜京成金町)
舞浜リゾートライン(環状線全区間)
東京都交通局上野懸垂線(全区間:上野動物園東園〜上野動物園西園)

訪問年月日記        事
2011/01/19

 東京駅で新幹線を降りた後、皇居外苑、湘南モノレール、江ノ島、小田急江ノ島線、江ノ電、鎌倉大仏、鶴岡八幡宮、JR伊東線と回るいささか忙しい1日。

05:19弘前発→(JR奥羽本線)→05:58(遅06:01)新青森着
06:31新青森発→(JR東北新幹線)はやて12号→09:51東京着

 新幹線の座席に備え付けの広告誌「トランヴェール」を開いたカミサンは、大船駅「鯵の押寿し」の記事に目が釘付けで、「大船渡…」などとうわ言を言う。
 「大船渡でなくて、大船。今日コインロッカーを使う場所だから、そのとき買える」と言ったら、カミサンの目は、板カマボコの形状に変化した。

 東京駅から10分ほど歩いて皇居外苑に着いたところ、外濠では白鳥が羽を休めていた。

 隅櫓なのだろうか、2層の建物が見えてきた。

 観光客は、さほど多くない。
 なぜか、日本人より外人のほうが多いようだ。
 関所で番兵さんからプラスチック製の札が渡され、出るとき返すようにとのこと。入場無料なので少し驚く。

 外苑だけでもずいぶん広い。
 この一角にあった江戸城天守閣の跡地は、周囲より少し高いだけ。
 椿のほか冬桜だか梅だか咲きはじめている場所もあった。

11:32東京発→(JR東海道本線)快速アクティー→12:13大船着

 大船駅改札内のコインロッカーに荷物をおさめ、カミサンはあこがれの「鯵の押寿し」を無事購入。

12:22大船発→(湘南モノレール江の島線)→12:36湘南江の島着

 湘南モノレールは、年季が入った車両だった。

 みやげ物店や食堂などが並ぶ道を10分ほど歩くと、江ノ島が見えてきた。
 なるほど、本土と島は道路で繋がっている。

 島に渡るとみやげ物店と観光客が多すぎて、いささか興ざめ。
 ベンチに腰を掛けて「鯵の押寿し」を賞味したところ、なかなかオツな味。富山「ますのすし」に勝り、八戸「小唄寿司」に敗れる、といったところか。

 少し時間が押してきたので、小田急電鉄江ノ島線(片瀬江ノ島〜藤沢)と江ノ島電鉄(藤沢〜江ノ島)の乗りつぶしはとりやめ、江ノ島電鉄・江ノ島駅へ向かった。

14:11江ノ島発→(江ノ島電鉄)→14:29長谷着

 長谷駅から徒歩10分ほどのところにある鎌倉大仏は、思ったほど大きくなかった。テレビや雑誌などでいかにも巨大そうに写すからそう思うことになるのだろう。

 とはいえ、大仏様の背中に回りこむと、やはり大きいことには違いがない。
 緑青が上がっているのがなんとも言えず良い。

 大仏から5分ほど後戻りしたあたりにある長谷観音は、山腹にあった。
 登るのがたいぎなので、入口から眺めたのみ。

15:05長谷発→(江ノ島電鉄)→15:10鎌倉着

 江ノ電を降りると鎌倉駅西口で、ここはこじんまりとしている。

 北側の狭いガードをくぐって駅東口に出ると、こちらはJR鎌倉駅正面で、広々としている。

 みやげ物店が並ぶ参道を15分ほど北上し、鶴岡八幡宮に着いたら入口は観光客で埋め尽くされていた。団体客なのだろう。

 中に入るとさほど混雑していなかった。
 堂は、きれいに塗り直され、あまり風格はなかった。

 梅がちらほらと咲き始めていた。

16:38鎌倉発→(JR横須賀線)→16:45大船着

 大船駅のコインロッカーから荷物を出し、宿泊地・伊東へ向かううち、日が暮れた。

16:55大船発→(JR東海道本線・伊東線)→18:29伊東着
2011/01/20

 伊豆急行、稲取つるし雛、黒船来航の下田、バスで伊豆半島西側、伊豆箱根鉄道駿豆線と回って浅草に出る1日。

 伊東駅前の熱帯ぽい植物は、ここが温暖な地であることをうかがわせた。

07:47(遅07:48)伊東発→(伊豆急行)→08:29伊豆稲取着

 駅のコインロッカーに荷物を入れ、南へ15分ほど歩いて文化公園に着いた。ここは、静岡県賀茂郡東伊豆町。

 公園内には、「雛のつるし飾り発祥の地」と書かれたのぼりが立っている。

 のぼりの奥に「雛の館」があった。入場料は300円。
 撮影可であることに少し驚く(ただし、ビデオ撮影は不可)。

 昔は庶民は高価な雛人形には手が届かなかったため、この地では、母が娘のため着物の端切れなどで雛を作り(その数110個)、つるし飾りをするようになったのだという。

 一つひとつはお手玉くらいの大きさで、作られる雛の種類は、現地のチラシによるとおよそ次のようなもの。
(1)桃、(2)ふくろう、(3)おかたぐろ、(4)巾着、(5)三角、(6)さる、(7)ほおずき、(8)柿、(9)はまぐり、(10)花、(11)三番叟、(12)座布団、(13)枕、(14)うさぎ、(15)俵ねずみ、(16)這い子人形、(17)とうがらし、(18)かめ、(19)太鼓・つづみ、(20)お手玉、(21)草履、(22)すずめ、(23)だるま、(24)金目鯛、(25)ハト、(26)犬、(27)蝶、(28)隠れみの、(29)松、(30)竹、(31)梅、(32)鶴(折り鶴)、(33)よだれかけ、(34)糸まき、(35)手まり、(36)大根、(37)にんじん

 林立するととても華やかで、男子禁制かと勘違いしたくなったりする。実際、入場者の多くは女子だった。

 日本三大つるし飾り(伊豆稲取地区、山形県酒田地区、九州柳川地区)を並べて紹介する一角もあった。

 コンテストも行なわれていて、全国各地から寄せられた作品が展示されていた。

 駅に戻ってコインロッカーから荷物を回収。

10:49伊豆稲取発→(伊豆急行)→11:12伊豆急下田着

 駅のコインロッカーに荷物を投入。

 駅前の黒船オブジェは、いかにもペリー艦隊などが訪れた下田らしい。

 徒歩15分ほどで下田開国博物館に着いた。入場料は1,000円。
 この博物館は2棟に分かれ、ペリー提督と黒船、アメリカ初代駐日総領事ハリス、ハリスに仕えた唐人お吉、ロシアからの黒船などについて、実に数多くの展示物がある。

 駅から徒歩3分、蕎麦屋「いし塚」は、38年ほど前に創業したという。
 天ざるでお昼にした。なかなか美味。

 駅に戻ってコインロッカーから荷物を回収。

13:00下田発→(東海自動車バス)→14:32松崎着

 伊豆半島東側の下田から西側の松崎へは、内陸部の県道を通るバスが本数が多くて時間もかからず(1,230円)、海岸線の国道136号を通るバスは本数は少なく時間もかかる(1,780円)。
 海岸線を通るバスに乗車したところ、乗客は10名にも満たなかった。


中央の岩の向こう、かすかに富士山が見える

 1時間ほど走ってようやく西側の海岸線に出たころ、私ら以外の乗客はすべて消えていた。
 景色はよいし、あたりに建物や人影はないし、バスは貸し切り状態だし、言うことなし(笑)。
 彼方に富士山がかすかに見えた。


中央の岬の左、かすかに富士山が見える
14:35松崎発→(東海自動車バス)→16:15(遅16:16)修善寺駅着

 松崎から先もしばらく景色はよかった。
 北上するにつれて徐々に人家や車が眼につくようになり、やがていつもの俗世界に戻った。

16:20修善寺発→(伊豆箱根鉄道駿豆線)→16:56三島着
17:10三島発→(JR東海道本線)→17:25熱海着
17:32熱海発→(JR東海道本線)快速アクティー→19:09東京着
19:12東京発→(JR東北本線)山手線→19:18御徒町着

アーグラー(AGRA)
2010/01/16早朝撮影

 インドカレーの店「アーグラー」の発見後かれこれ1年が経ち、再び訪問。
 営業時間帯の路上にはとんかつ屋の看板もごちゃごちゃ並ぶため、階段を上がって2階にあるアーグラーはあまり目立たない。
 前回ちょい辛でもビリビリ辛かったので、今度は普通の辛さを選んだ。今回もご飯でなくてナンにした。
 カップにおさまったスープ状のカレーは、様々なスパイスが入っているようで、これがインドカレーかと感心してみたり、カップの底に沈んだ白っぽいゴマだかココナツミルクだか正体不明な粒子群もすくってみたり。
 ごちそうさまでした。

20:18上野広小路発→(東京地下鉄銀座線)→20:24浅草着
2011/01/21

 東京スカイツリー、京成押上線・金町線、柴又帝釈天、恵比寿のキムカツと回り、カミサンは東京ドームのキルト展へ、TurtleNeckは舞浜リゾートラインへと別れ、その後合流してから上野懸垂線に乗る余裕のある1日で、新幹線で帰る。

07:29浅草発→(東京都交通局浅草線)→07:32押上着

スカイツリー(京成橋から)

 押上駅から地上に出て川っぷちに回ると、スカイツリーが天空へ向かって延伸中。現在高は、559m。

07:58押上発→(京成電鉄押上線・本線)アクセス特急→08:08京成高砂着
08:14京成高砂発→(京成電鉄金町線)→08:16柴又着

 柴又駅前、寅さん銅像がトランク片手にポーズをとっていた。

 駅前から帝釈天まで、みやげ物店が建ち並ぶ参道が続いていた。観光地によくある風景。

 帝釈天の門は、年季が入って渋い。

 門から中を覗くと、広々としている。これもまた渋い。

09:00柴又発→(京成電鉄金町線)→09:03京成金町着

 カミサンが電車内の吊るし広告に注目。

カミサン「上野の国立博物館で平山郁夫特別展をやっている。キムカツは食べなくていいから、見に行こう」
TurtleNeck「恵比寿のキムカツは、薄い肉を25枚重ねた珍しいものらしいから、何がなんでも食わなきゃならん」
カミサン「…」

09:08金町発→(JR常磐線、東京地下鉄千代田線)常磐線各停→09:18(遅09:24)北千住着
09:27北千住発→(JR常磐線)快速→09:38上野着

 上野駅のコインロッカーに荷物を投入。

09:57(遅10:00)上野発→(JR東北本線・東海道本線・山手線)山手線→10:25(遅10:26)恵比寿着

 以前テレビでキムカツが作られるに至った経過を見たことがあった。完成までかなりの試行錯誤を繰り返したのだという。
 ネットでは、行列のできる店ということになっている。
 11時開店。

 キムカツは、揚がるまで15分はかかるという。
 20分ほどで出てきたキムカツは、縦横に切ってあり、とてもジューシーとしか言いようがない。新潟コシヒカリだというご飯は、つやつやと光っていて、これもおいしいとしか言いようがない。ともに未経験の味だった。値段ぶんの価値あり(1,930円)。

TurtleNeck「舞浜リゾートラインはとりやめ、東京ドームと国立博物館へ案内してやろうか」
カミサン「おっ、そうこなくては(笑)」

11:57恵比寿発→(JR山手線(山手貨物線))埼京線快速→12:10池袋着
12:16池袋発→(東京地下鉄丸ノ内線)→12:23後楽園着

 東京ドームの東京国際キルトフェスティバルは、カミサン単独で入場。
 天気が良いので、ドームの周辺を徘徊したり、ベンチで一服したり。

13:38春日発→(東京都交通局大江戸線)→13:42上野御徒町着

 上野御徒町駅を出たところのドトールで一休みしたのち、不忍池の脇を通って上野公園に入った。
 一角では、大勢のホームレスのおっちゃんたちに炊き出しだか差し入れだか行なわれていて、散髪してもらっている人もいた。

 特別展「仏教伝来の道・平山郁夫と文化財保護」は、公園の北側の奥まったところにある国立博物館のさらにその左奥の平成館で開かれていた。
 シルクロードを三蔵法師のごとく旅した氏の画は、精緻なスケッチをもとに色数少なくシンプルで穏やかで奥が深そう。

 さすがに歩き疲れ、カミサンはエンストした車と大差ない。
 上野懸垂線もとりやめ、浅草通のドトールで軽食をとりながら休憩した。

 上野駅のコインロッカーから荷物を回収。

19:02上野発→(JR東北新幹線)はやて39号→22:24新青森着
22:34(遅22:38)新青森発→(JR奥羽本線)→23:09(遅23:18)弘前着

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