遠征記 2003/10/4 宮城県北
(2003/10/05記)
(2003/11/23更新)

 宮城県北を訪問してきました。

 はじめに、今回の訪問は何から何まで某廃人さんのお世話になりました。
 協力・援助・指導してくださった廃人さんに対し、この場を借りて感謝申し上げます。

 同じエリア(東北・新潟)なので基地局の形態はよく似ていますが、違うものもあります(青森県内で発見されていない物件を見たときは、眼が点になりました)。
 あるアングルトラス鉄塔では、およそ西から進んで行くと約200m付近まで接近しなければその位置情報を拾うことができませんでした。こんなことがあっていいものでしょうか…でも、事実だからどうしようもありません(^^;;
 ほかにも、オカシイことをたくさん見たり経験したりしてしまいました。

 「地形的にみて、遠距離受信はあまり期待できない」というカンは当たりましたが、実態は予想を超えてはるかに複雑でした。微妙に地形がうねっていますから、よほど土地カンがないとこの地区の把握は困難だと思いました。
 栗駒町片子沢地区の沢筋は、約4km離れた「宮城県栗原郡築館町字下宮野砂子田」のエリアですが、約10km離れた「宮城県栗原郡若柳町字川南」が飛び込むピンポイントがあると言うのです。
 半信半疑で進み、「ハイ、ここです」という場所に着いたらズバリ「宮城県栗原郡若柳町字川南」に変わりました。ここは、1方向(下流)からしか見通せないはずなのにオカシイと思いましたが、「宮城県栗原郡築館町字下宮野砂子田」はどうやら南側の高台から沢筋を見下ろしていたようだ、と後でそのカラクリに気がつきました。
 西から進んで「宮城県栗原郡瀬峰町藤沢」まであと1kmに近づいても、約15km離れた「宮城県栗原郡若柳町有賀」を拾えますが、これも地形のなせる技でした。

 結局、廃人さんだけでなく地形自体も濃いようでした。

訪問年月日記        事
2003/10/04

 弘前〜盛岡(高速バス)、盛岡〜くりこま高原(東北新幹線)
 この区間の位置情報は、殆ど拾い尽くしてしまったようです。
 ふと、車窓からアングルトラス鉄塔が見えることを思い出し、動撮することにしました。

 「秋田県鹿角市十和田錦木」の推定発信元です(十和田ICの北東隣り)。
 PDCの筒は、一見4方向に見える配置(1、1、2、2)のような感じです。
 IMT-2000の板状アンテナは、見えている2枚のほか、陰にもう1枚隠れていると思います。

 「岩手県岩手郡西根町田頭」の推定発信元です。
 遠くてよく見えませんが、この立地状況だと、「錦木」と同様、片寄った筒のつけ方をしている可能性があります。

 DoCoMoですね。上段の筒は、傾いています。

 「岩手県盛岡市盛岡駅前通」の推定発信元です(JR盛岡駅の北側に隣接するホテル屋上)。
 これでも位置情報は3個拾えます。
 撮った角度が悪いのでよくわかりませんが、もしかしたらIMT-2000になっていないかもしれません。

 「岩手県北上市川岸」の推定発信元です(北上駅南東のビル屋上)。
 このカタチは、青森県では見たことがありません。

 「岩手県江刺市岩谷堂」の推定発信元です。遠くてよく見えません。

 目的地に着き、廃人さんの案内であちこち訪問させていただきました。

北緯38.45.42東経141.04.55宮城県栗原郡志波姫町北郷
の推定発信元
 いきなり、珍奇な物件を見てしまいました。これは、オカシイです。
 上段の2本はIMT-2000ということですが、PDCより幅の狭い物件を見るのは初めてです。
 下段の4本はPDCということですが、支持軸が直交していません。これではまるで、アスタリスク(*)の出来損ないです。どうせなら、あと2本増殖させて*にしてしまえばよろしいのでは!?…(^^;

北緯38.45.46東経141.07.46宮城県栗原郡若柳町字川南
北緯38.45.44東経141.07.52宮城県栗原郡若柳町字川南
北緯38.45.48東経141.07.52宮城県栗原郡若柳町字川南
の推定発信元
 一応、3方向ですが、PDCとIMT-2000のつけ方は微妙に違います。
 北緯東経のずらし方(4+0/2-6/2+6)からすると東へはあまり強く吹いていないような感じを受けますし、セクターの向きは単純な3方向ではないのかもしれませんが、よくわかりません。
 ヘンテコなところまで飛んできた「川南」の実体は、これです。

北緯38.48.33東経141.05.26宮城県栗原郡若柳町有賀
北緯38.48.38東経141.05.24宮城県栗原郡若柳町有賀
の推定発信元
 PDCの筒は2本×3方向に見え、その間に1本づつIMT-2000の筒が見えます。
 いちおう普通なのですが、IMT-2000の筒の位置は少しずれています。でもそれは、どこにでもあることです。
 「瀬峰」の近くまで飛んできた「有賀」の実体は、これです。

 これ、現物を見るのは初めてです(^^

 小高い丘の稜線に3キャリア揃い踏みです(右からJ-PHONE、DoCoMo、au)。
 しかもここは、私にとって濃かったです。

北緯38.48.58東経140.59.01宮城県栗原郡栗駒町中野
北緯38.49.02東経140.59.01宮城県栗原郡栗駒町中野
北緯38.49.03東経140.58.58宮城県栗原郡栗駒町中野
の推定発信元
 PDCの筒は一見4方向に見える配置(1、1、2、2)で、IMT-2000の筒は3本です。
 北緯東経のずらし方(5-3/4+0/1-3)は、殆ど見たことがないようなパターンです。5-3はどこにでもありますが、1-3が珍しいのです(青森県では未出)。
 少なくても普通ではありません。オカシイ部類です。

 auですが・・・リングの直下に何かヘンテコなものが見えます。これが「かの有名なDDI-Pocketの高感度指向性アンテナ」(アダプティブアレイ?)だそうです(K字型)。
 両脇のほか、写真では殆ど見えませんが正面にもついています。
 「青森県三戸郡五戸町大字浅水」の推定発信元の近くにこれと同じ物件があります。

 DoCoMoです。最上段に見える横向き円形アンテナは、無線中継するためのエントランスだそうです。
 DoCoMoのチルト(狙った方向へ電波を飛ばす技術)は、電気チルトのほかに物理チルト(筒の中のアンテナを物理的に動かす)もあるということですが、他キャリアは電気チルトの技術しか持っていないんだそうです。
 (J-PHONEキチガイの私もさすがに唸ってしまいました「…」)

北緯38.45.16東経141.01.35宮城県栗原郡築館町字下宮野砂子田
北緯38.45.21東経141.01.37宮城県栗原郡築館町字下宮野砂子田
の推定発信元
ここの位置情報は、およそ西から進入して約200m付近まで接近すればやっと拾えます(それまでの間、ベゴ(“牛”。宮城県栗原郡築館町字照越午房森)がしつこく追い掛けてきます。オカシイ…)。しかも、5+2というずらし方が独立して存在する(3個目がない)というのも珍しいのです。
PDCの筒は4本(1、1、2の配置)で、IMT-2000の筒は2本です。
どぉってことないと思ったのは、最初だけでした。

 あ〜っ、なんだこれは〜?!。これ、絶対オカシイですー。マルで囲んだところをよく見ると・・・支持棒からそっぽを向いた方に筒がついているのがわかります。筒がそれぞれもう1本ついてるのならこれでいいのですが、、、外したのか、これからつけるのか・・・もしこれで完結してるのなら、絶対オカシイですよ、これは!
 (なんで、こうなるのでしょう。私がオカシイのでしょうか??)

 ところで、
北緯38.41.56東経141.00.02宮城県栗原郡築館町字照越午房森
北緯38.41.51東経141.00.00宮城県栗原郡築館町字照越午房森
も、5+2のほか3個目がないとすればオカシイのです。
 でも、いくら探しも3個目はみつかりませんでした。オカシイ…

北緯38.39.47東経141.04.19宮城県栗原郡瀬峰町藤沢
の推定発信元
 右の4本がPDCで、左の2本がIMT-2000です。
 これがあの「青森県南津軽郡常盤村大字若松」の推定発信元と瓜二つの物件だったのです。現物を見て、ホッとしました(^^;

北緯38.40.08東経140.59.58宮城県栗原郡高清水町小山田
の推定発信元
 いよいよアスタリスク(*)のご登場です。
 上段の2本がIMT-2000で、下段の6本がPDCです。ここは、最初にPDCが2本あって、次にPDCが2本増え、さらにPDCが2本増え、そしてIMT-2000の2本が乗っかったそうです(なんという増殖ぶり…)。
 「青森県弘前市大字北川端町」の推定発信元も「*」ですが、支持軸はバラバラですし六角形の台座のあるこことは感じが違います。

北緯38.38.02東経140.58.25宮城県古川市小野
北緯38.38.07東経140.58.23宮城県古川市小野
北緯38.38.07東経140.58.27宮城県古川市小野
の推定発信元
 2本×3方向のPDCの筒の間にIMT-2000の筒がが1本づつついています。
 北緯東経のずらし方(5-2/5+2/0+4)は一般的なものです。どこもオカシクありません。
 少しホッとしました。

 古川市内の某ビル屋上です。
 でもこれ、オカシイですー。
 秋刀魚や餅を焼く網みたいにネット状になっていて、空や雲が透けて見えているではありませんか。こんなヘンテコなアンテナは、見たことがありません。しかも、露骨に下向きになっているアンテナは、隣りのビルを焼き尽くそうとしているとしか思えないです(^^;;
 でもこれはauで、PDCが6本、cdmaOneが6本なんだそうです。

北緯38.34.09東経140.58.03宮城県古川市駅前大通
北緯38.34.12東経140.58.00宮城県古川市駅前大通
北緯38.34.14東経140.58.06宮城県古川市駅前大通
の推定発信元
 上の6本がPDCで、下の3本がIMT-2000です。
 PDCは、一見4方向に見える配置(1、1、2、2)になっていて、写真のおよそ右方向へはあまり強く吹いていないようです。

 そして日は暮れ、宮城県北の訪問(濃い旅)は終わりました。


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